九州で度重なる地震の被害に遇われた皆様方に心よりお見舞い申し上げます。
今は竹の旬です そう筍です筍の漢字は、中国で「僅かニ旬(十日間)で親竹になる」と言う意味だそうです。
生長著しいので見落として2,3日後に行くとビックリすることが度々あります。
大きな筍を家内が見付けました。
「私見付ける人、あなた掘る人」と、澄まし顔の家内。

筍は地上に20㎝余り出ています。皮の先端にある葉(?)が沢山あります。
この数が多いほど大きな筍で、色が黄緑色ならキイコ(黄子)と言い、大きくて柔らかくアクが少ない美味しい筍です。これはもちろんキイコです。
逆に濃緑色のは『黒子』と呼ばれランクが下です。
道具は鶴鍬と剪定鋸です。鋸の刃は18㎝です。

筍の手前は良い按配に岸になっています。
平地だと掘り下げるのが大変です。竹や木の根が縦横に走っていますから・・・

労することなく掘れました。
そこには竹の稈からアズキ色の幼根が見えています。(下の写真)
ここまで掘ったら、その下は硬いのでストップです。

幼根がある辺りに鋸をグリグリと差し込んで、筍を切り取ります。

筍が大きいので、鋸が奥まで届きません。
横の土を取り除き方向を変えて引き切ります。

イェーイ (^_^)b ゲットだぜ!! 完璧な形での採取できました。

地中に残った切り株です。大きさが分かると思います。
袋に入れて持ち帰ります。途中で何度も肩を変えます。
大きいので、身体測定です。(^_^)V

ウンウン 身長60㎝

長径12㎝。短径18㎝あまり。

周囲は70㎝。

体重8.8㎏
大物ですね。私の家では10年に一度の大物です。
掘ってきた筍はスクに茹でます。
大きいので下から12㎝位で上下に切り分けます。
縦に切って皮を剥きます。普通サイズの物なら縦割りだけです。
先端部の柔らかい姫皮は先端をはねて筍に付けたままにします。食べられますよ。
竈に羽釜を掛けお湯を入れて茹がきます。
筍を入れ、米糠を布でくるみ(出て来たアクを吸収させる)、筍の皮で蓋をします。

薪を燃やして沸騰させます。沸き上がると吹き零れないように火口を調節します。
コトコトと緩やかに沸騰させて込むこと約1時間。
蓋にしていた筍の皮を取り除き、落とし蓋をして熱湯を羽釜の口まで追加します。
後は竈に残っている炭火と竈の余熱を利して、一晩置いて自然に冷めるのを待ちます。
そして翌朝


二つの羽釜の中には茹で上がった筍が静かに横たわっています。
釜の中に手を入れると、まだ人肌以上に暖かいです。
これで十分にアクがとれていますので、軽く水洗いしてそのまま調理できます。
使い切れない分はポリ袋に入れて冷蔵庫で眠ります。
筍で最もおいしいのは、何と言っても〝
孟宗竹〟ですね。
筍の追記ですこの記事の後も筍堀りに行っていました。
4月中旬になって、次の世代の親になるように残していた筍が酷い姿になっていました。

何かに皮の先端にある三角形の葉を喰われています。
おしりかじりむし ならぬ
アタマカジリムシ がいます
最初の竹ヤプで数本喰われていました。
今までこんな喰われ方をされた記憶がありません。
家内と「何が喰ったのだろうか」と訝っていました。
数日後別の竹藪でも同じ食痕があります。しかし、60㎝より上は無傷です。
小さな筍ばかりが被害に遭っています。
アタマカジリムシ はあまり身体が大きくなくて草食動物は・・・・・・・・
そしたら『野ウサギ』しか思い当たりません。
何度か行くうちに筍の傍で野ウサギのポロポロウンチを見付けました。
動かぬ証拠を掴みました。

こんなになった筍を採って帰り、皮を剥くと筍本体の先端部が脆くなって、ポロポロと折れます。まるで自己分解しているかのようです。
親竹が鬚根から吸い上げた地中の水分は地下茎を伝わって筍に供給されています。
筍は朝方にはこの葉から多量の水を排出しています。まだ地中にあるときは、その水で周囲の土を湿らせ柔らかくして発芽を容易にしています。
現に地面からアタマを出したばかりの筍の周囲の土は湿っていて黒くなっています。
今まで単に水を排出しているだけかと思っていましたが、
どうやら、親竹から養分や酵素や生長ホルモンを水に溶かして受け取った筍は急速に生長し、要らなくなった老廃物を余分な水と共にこの三角形の葉から排出しているようです。
それが食害された事で、老廃物が排出できなくて、筍に残留して脆くなったと思われます。
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《 季節の覚え書き 》
4月17日 今日も暑い一日でした。ハルゼミが 鳴き始めました。
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