3月から長い間休んでいました。
その間、オオコノハズクの営巣の録画とYou Tubeで録画配信、その後Live配信などに追われていました。
ブログから暫く離れるとリズムが狂いますね。
さて、本題に移ります。
今年もイヌビワの葉でイシガケチョウの卵や幼虫を見つけて何度か飼育しました。
今回、産卵は確認できなかったものの、卵から蝶に羽化する迄は追跡しました。
写真にタイムスタンプを入れていますので、成長の早さを見て下さい。
~ 卵 ~
夜の散歩中に谷沿いのイヌビワの葉を照らすと、キラッと光ります。
******** 追記です *****************************
イシガケチョウは卵を葉の表に産んでいます。
葉裏にあるのは稀です。新芽が直立していたりで、葉表が塞がっている場合が多いようです。
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イシガケチョウの卵の大きさは高さ0.75㎜程。直径は0.8㎜程です。
(矢印の両端が1㎜です)
精孔の径は0.4㎜少々で凹んでいます。殻には縦に11本の筋があります。
取って来た翌日には、幼虫の頭部が透けて見えます。
この後孵化して、見失いました。
******** 追記です *****************************
孵化した幼虫は脱出口を開けるために、上部を丸く齧っていますが、卵殻を食べる事もなく、潜水球のような形で残っています。
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~ 幼虫 ~
翌朝。ルーペを片手に葉の裏表を丹念に探すと先端部で見つけました。
体長約3㎜です。
その夜には体長が5㎜になり、脱皮前の静止状態です。
翌朝です。胴体の径に比べると頭が小さいです。
頭には角がありません。首の後が膨れていますが、これは次齢の頭です。
頭部は固いので事前に準備して、脱皮する際に頭脳が引っ越しをするそうです。
脱皮しました。2齢には小さな角があります。
日中脱皮して2齢になりました。右下に1齢の頭が転がっています。
次の夜にはまたもや脱皮の準備中です。
朝には脱皮して3齢になりました。角もやや長めです。
そして、15日は台風10号が接近中で夜中から朝まで風雨が強く吹き荒れていました。
そんな台風のさなかでしたが、葉裏を返すと既に羽化していました。
夏場は早朝5時前後から羽化する事があり、羽化後2・3時間ほどで飛べる様になります。この子はおそらく6時台に羽化したでしょう。
産卵は7月24日か25日でしょう。
それから、2度の4齢幼虫期間を経ても僅か3週間ほどで羽化しました。
孵化直後は幼虫が半透明になるので見失いがちですが、蛹化する時も迷うことなく葉裏で蛹になります。
アゲハ蝶類は蛹化の際には場所を決めるのによく徘徊します。
軽い蓋などは押し広げて脱走することも珍しくありません。
小学生の皆さんには、夏休みの自由研究にうってつけではないでしょうか?
ただし、目まぐるしく変態するので、毎日数回観察する必要がありますが。
また、7月末に羽化したメス2頭は、もう秋型の黄色の姿でした。