4月30日朝 近所の友人から一本の電話が…
「もしもし うちの家の前の側溝にフクロウの子が落ちている。
確認に来てほしい」とカメラを持って家内と駆けつけると
「ほら、そこそこ」と指を差します。
「えっ?どこどこ?」私はまだ気付いていない。
家内は直ぐに気づき「あら~ ホントだ!」
私もやっと気づきました。
それまで、頭の中では『グレーのフワフワの綿毛で包まれた フクロウの子』のイメージを描いていました。足元には腐った木の枝が転がっていると、思っていたのです。
家内が恐々掴み上げました。
すると「カチッ!カチッ!カチッ!」と、嘴を鳴らしてか、威嚇音を出しています。
今まで閉じていた眼を開き始めました。
眼光鋭くクワッと見開き私を睨みます。オレンジ色の虹彩と真っ黒な瞳孔が印象的です。
頭の周囲の毛を逆立てて、身体を大きく見せています。
道路に放すと、大きくよろめいてまともに歩く事ができません。
左足か左翼を痛めているようです。
友人の奥さんの話では、「洗濯物を干そうとしていたら、バサバサッと音がして、ブロック塀から何かが落ちた。下の側溝を見たらこのフクロウが落ちていた。」とのことでした。
で、私なら詳しいだろうと連絡をくれたそうです。
それまでの行動を見守っていた、友人に「この虹彩の色が種を判別するポイントだよ」と、何気なく言ったのですが、家に戻り本を見ると正にその通りでした。
虹彩の色がオレンジ …… オオコノハズク
虹彩の色が黄色 ………… コノハズク(あのブッポウソウと鳴く/声のブッポウソウ)
でした。
左翼が大きく垂れてそれを足で踏んでいます。だから歩けなかったのです。
四万十ヤイロチョウセンターの会長さんにお願いして、最善策として高知市の「わんぱーく こうち」で保護してもらう段取りとなりまました。
折しも、午後の飛行機で次女が帰省するので、その時に持参する手筈になりました。
その前のお昼には地域の行事があり、暫くはこの檻の中で保護します。
次女を迎えに行こうと準備をしている最中に、四万十ヤイロチョウセンターの会長さんから連絡が入りました。
残念な結果でした。わんぱーく こうちの園長さんからの伝言です。
「鳥インフルの可能性が高い水鳥や猛禽類は、他の鳥への感染防止の観点から お受けできない」
次善策として『四国自然史科学センター』に電話しましたが、日曜日で留守電対応です。
同所の専属獣医さんの電話番号を教えてもらい何度も電話しました。
何度掛けても掛けても ・・・ 話し中 ・・・ の ツーツー音ばかりです。
オオコノハズクを、段ボール箱に入れ家に残し、次女を迎えて戻って来ました。
そして身体測定です。
この頃には弱ったのか、辛いのか死んだ振りの様な格好です。
身体を曲げているので、正確ではないですが、頭から尻尾の先まで25㎝内外。
体重は123㌘でした。
夜スポイトで水を嘴に垂らすと、喉を小刻みに動かして飲んだので、一安心です。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*