第3化のクロセセリ自宅周辺でクロセセリを確認したのは2008年です。
昭和40年代の図鑑では分布はキ九州以南でした。その後山口県が、次いで愛媛西部に、高知県では2004年に中村市(現 四万十市)で確認されています。
それから今年で9年目。自宅周辺では毎年発生しその数は増減していましたが、今年は比較的多く活動しています。
4~6月に第1化が発生し、7月下旬~8月上旬に第2化、9月~11月まで第3化が活動しています。晩秋の一部には第4化が出現している可能性もあります。
第3化は産卵から45日前後で羽化しています。
5月から8月までは、栽培種(殆ど自生)のミョウガがあり、優先的にその葉を巻いて巣を作り餌とし、栽培種が無くなると、ハナミョウガの葉を食べています。
一日の活動は早朝に最も多く見られ5時半にはもう飛んでいます-私よりも早起き-
晴れた日中はやや数が減りますが、夕方は朝ほどではないものの再び増えます。
晴れた日中は谷沿いや林縁の木陰で見かけますので、湿気を好むのか、高温を嫌うのか、両方か・その他かは定かではありません。
黄色の彼岸花が咲きました。赤い彼岸花(曼珠沙華)より1週間ほど早く咲きます。
花弁に蜜腺があるのか吸蜜しています。
それ以外様々な花で吸蜜する姿は見かけますが、赤い彼岸花に訪花しているのは、まだ見ていません。
晩夏から秋にかけて ナツスミレ (トレニア 他) があちこちで咲いています。
この植物は外来種で、繁殖力が強く花壇やプランターから逃げ出して、道端や田畑の畦畔でも見かけます。
クロセセリはこの花は大好きな様で、よく訪れています。
この蝶の最大の特徴は長い口吻で、ルアーの様に操って吸蜜します。
蛹時代から既に自分の尾端より先に伸びた口吻を持っていますし、アサガオの花でも吸蜜可能です。
余裕で蜜腺まで届いています。
でも、時にはそれが仇になることも・・・・
勢い余って花弁を突き抜けていますね。( ´艸`)
蜜に飽きたのか、空気で一服と言った所でしょうか?
気分を取り直して、ちょっとはかっこよく 訪花して見ましょう。
今度は数少ないピンクの花に一直線
数が多いと言うことは、当然出会いの機会も増えます。
この様に追尾が始まります。
通常の飛翔ではかなり早く飛びますが、オスが求愛してる時はとてもゆっくりです。低速飛翔の為か、羽ばたきもバタバタと言った感じで、蛾の飛び方同然です。
追われてもメスは直ぐに食事に移ります。愛よりスイーツですかね。
メスがお食事の間は近くで、今か今かとスタンバイしています。
追尾している時は、片方が黒くもう一方は赤く(褐色)に見えます。
この時の雌雄の判別はまだできていません。
日が登る前だったり、曇天だったりで両者にピンが合っていません。
数年の年月を経て高知県を海岸沿いに東進し、現在は室戸岬を回って徳島入りしている様です。高知県の山間部に向けては、海岸から県境の中間辺りには分布していますが、四国山脈には達していないと思います。
蛹で越冬とありますが、元々南方系の本種は暖かい地方なら周年発生しているので、越冬の術は心得ていないのでは?と思います。
行き当たりばったりで、冬を迎えて居るのではないかと・・・・
私の観察では冬季にハナミョウガの葉を丸めて主脈を半分食いちぎり、折れた葉の中で終齢幼虫でジッと耐えている姿は見ますが、蛹は未見です。
中齢幼虫までは体力がないので耐えられず、終齢幼虫と蛹は越冬可能。
その結果、第1化の発生が4~6月長期に渡っているのではないかと思います。
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