記事を書いている時間にも台風11号は刻一刻と四国に接近中です。
進路予想では、どうやら室戸より東側に上陸しそうです。
須崎市は進路の左側に当たるため、今の所雨風共に強くはありません。
それでも大きな被害がないことを祈っております。
いよいよツマグロヒョウモンの羽化です。まず羽化当日朝の前兆です。
写真では殻越しに翅の模様が見えていますが、肉眼ではほぼ真っ黒です。
胸部と腹部の間の節が伸びて、テカっています。
ヒオドシチョウでもアタタテハでも同様でした。
腹部の各節も伸びて、腹部がスマートになりました。
蛹の殻は朝より明るい色調になり、肉眼でも翅の模様がはっきり見えます。
この状態は殻の内壁から成虫が離れた事を意味しています。
胸部背面の金色の突起は、まだまだ輝いています。
ライトで照らしていると、ぴくんと動きました。
羽化開始のスイッチが入り、殻に亀裂ができました。
何かの
キッカケで羽化のスタートが始まります。今回は光かなあ~ホイッスルではないです。
始まると後はひたすらゴールを目指します。
以前にアカタテハが羽化した時も、スイッチが入ったのが分かりました。『
こちらです』
後脚で押し広げているようです。
中脚に力を入れたり抜いたりして、隙間を押し広げます。
一度に力ずくではなく、押したり緩めたりしています。
身体が通れるだけの隙間が確保できました。
まだ触角と口吻は殻の前方に収まっています。
成虫になった時口吻を収納する下唇髭は、蛹では喉元にありますね。
触角と口吻をそろそろと抜きにかかります。
尾端でぶら下がっているだけですので、力加減や反動で回転します。
触角を抜いています。下唇髭も定位置に動いています。
同時に身体も抜きにかかります。
これだけ抜けると、重力も利していますね。
脱出 大成功!! です。
最初の作業は蛹時代に2つのパーツに分かれていた口吻の統合にかかります。
口吻は顔面がC字型の構造で、両者を嵌合させ可変のストローを完成させます。
その為に、翅の伸展をしている間何度も何度も、口吻を伸縮します。
オスの尾端です。
湾曲していた翅がゆっくりと波うって直ぐになり始めました。
百均で調達したターンテーブルが役に立ちます。
蛹の突起は羽化した時の足掛かりにもなるようです。カンシン感心
とても立派なオスです。普通に見かけるメスと同サイズです。
顔のアップです。チョロッと出ているのはストロー?
17日には残りの3匹も相次いで前踊から蛹になりました。
今回の例からカウントすると、3匹は11日目の28日に羽化するでしょう。
このオスに留まってもらって、蛹からメスのフェロモンが出ていて、このオスが感知できるかどうか、実験しました。
南方の蝶の中にはメスを蛹のうちから嗅ぎつけて、羽化と同時に交尾する、と昔に読んだ記憶があります。
また、キチョウの仲間で羽化したメスの蛹にオスが近寄って行くとも・・・・・
それを確認したかったのです。
このオスは、飼育ケースの中で明るい方に行きます。そして蛹の傍らで動かずに留まっています。何回かケースの向きを変えても同じです。
ツマグロヒョウモンの蛹はフェロモンを出していないと思いました。
1週間で放蝶しました。
結果は More で
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そして28日 前兆通りのコースを辿って3頭とも羽化しました。
この日は集落の神社の祭ごとがあり、観察できませんでした。
この日羽化したのは3頭とも「メス」ばかり・・・でした。
実験は成功したかも知れませんし、そうでないとも言えます。どっちや?
今後の宿題です。