クロアゲハが蛹に昨年の10月1日のでき事です。
前回の前蛹が約24時間後に蛹になる動画です。
蛹化で幼虫の殻を脱ぐ際に、体外に触角・口吻・翅等の器官が作られ、直ちに癒着して一体となるようです。
動画の頭部を脱ぐ際に、触角・口吻を幼虫の殻から引き抜いている様に見える。・・・が、
何でも、蝶の翅は幼虫時代に芽ができており、体内に格納されているそうです。
入口がなく内部が密着したポケットをイメージしてもらえば解り易いかと思います。前蛹の時に幼虫の殻の内側に沿って 蛹の殻が形成され、翅などの芽の周囲に(蛇腹状かゴム状かと思う)柔らかい皮ができる。脱皮する際に、幼虫時代の皮に引きずられ、反転しながら徐々に伸びる。
脱皮中の身体は尾端から頭に向かって、激しく蠕動運動を繰り返して幼虫の皮を尾部に送っているが、腹部から尾部を大きく収縮させ体内圧が高まる。
押された体液は自然と頭部や胸部に上がり、触角・口吻・翅等の器官の内側に注がれ、内部からも、器官の伸長を内部から後押ししているようです。
バルーンアート用の風船を膨らます時に、口で空気を吹き込むと同時に前に引っ張るようなイメージ。また、絞ることで腹部から尾部は円錐状に縮まり、脱皮をより容易にしている。
一つの動作が、同時に複数の作業に関わっており、とても効率的な事だと思います。これは彼らが、何億年もかけて獲得した生態行動だと思います。
さて、前蛹と蛹化をきれいに見せてくれた、クロアゲハ№1ですが、
直ぐに褐色型になり、部分的に緑の苔の様に見えますが、これは体色です。
3日には腹部の横が早くも黒くなって来ました。
1週間で羽化するかな?と心待ちにしました。
少し早いかな?と頭の片隅で思いつつ・・・
10月8日 腹部の黒い部分が広がりました。でも左右非対称です。
触っても自分では動かず、関節も動きません。 ダメな様です。
とっても良いパフォーマンスを見せてくれたのに残念です。
折角なのでクロアゲハと両側にナガサキの緑色型と褐色型で記念撮影です。
そして、クロアゲハ№2ですが、
10月1日夜に飼育箱に入れた小枝のちょうど良い位置で静止していました。
ところが翌 2日朝 見ると下に落下していました。殆ど動きません。
ダメかなと思いつつ、ティッシュを折りたたんでその上に置きました。
2日昼には、その上で脱皮して蛹になっていました。上手くいったようです。
尾端のアップです。糸座にノータッチで糸が絡んでいませんので、鉤爪が良く見えます。
良く見ると、左の翅の先端部に覆われていない部分があります。
(緑色の半月状の部分)
薄膜でカバーされていますが、僅かに体液が滲んでいます。
右の翅の先端も少しですが、同様の部分が見られます。
この蛹もやがて☆になりました。
アゲハやシロチョウ等が蛹になる時、糸座には尾端と帯糸で胴だけを固定するのは、
蛹になった時に変形して、各器官を必要なだけ伸長させるのに、他物が干渉しないようにする為の様です。
宙ぶらりんの状態がベストなようです。
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《 季節の覚え書き 》
4月12日 黒系のアゲハが桜の下を飛んでいた。
種名までは確認できませんでした。
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