ヤマガラの巣について触れておきます
3日に巣立った後、竹筒巣箱は外しました。
そして竹筒から巣をそっくり取り出しました。
最初は針金を使って、竹の内壁に沿って隙間を作る予定でしたが、意外と密着しています。
何か薄いヘラがないかと探していると、ステンレス製のフライ返しが目に付きました。
しばらく使っていない物で表面は光沢を失っています。
竹の内側に沿うように、少し湾曲させ円弧状に形を整えました。
筒の内面にゆっくり挿し込み、巣を少しずつ剥がしてゆきます。1周してから先端部を意識しながらちょっとだけ中心に寄せます。
揺すると中で少しだけ動きます。手を入れて形が崩れないように、慎重に取り出しました。
前にも載せたかもしれませんが、竹筒の内径は(楕円なので)約12×13㎝です。
底と巣穴直下の節の間隔は15㎝です。
ちょうどこの位置に収まっていた訳です。
巣の高さは7センチ程でした。最初はもう少し高かったのすが、ヒナ達に踏まれて少しだけ圧縮されています。
巣の真上から 右下が巣穴の方向になります。
下の写真では180度回しています。
産座の内径深さは共に約5㎝です。これもヒナの成長につれてと気温が高い時は、メスが押し広げますので、若干広くなっています。
巣の側面から見たところです。
巣材も底の方は大きくて荒い苔を使っています。
こちらは巣をひっくり返した底面です。
最初に運んで来る巣材は、大きくて嵩張る苔で巣の骨格を作っていますね。
その後 産卵中や抱卵中にも少しずつ巣材を持ち込んでいますが、上面と産座の苔はより細かくて柔らかい物でできており、目的に沿った素材をちゃんと使い分けています。
苔の他、犬の毛(犬小屋周辺で集めていた)も沢山混じっています。
観察中に気になっていた黄色の塊は何だろうと取り出してみると、当初の予想のスポンジではなくて繊維でした。端を火に近づけて燃やしてみると毛糸と同じ匂いがしました。
左端が燃やした跡です。
毛糸なら人間が加工しているとは言え、元を辿ればこれも 獣(動物の)毛ですね。
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